三輪山の麓、大神神社にほど近い場所に鎮座し、本殿は春日造の桧皮葺で久延毘古命(くえびこのみこと)をお祀りしています。一般には「くえひこさん」として親しまれ、県内はもとより全国から受験生や学生等、お参りする人が絶えない神社で境内にはたくさんの合格祈願等の絵馬がかかっています。
ところで久延毘古命の正体ですが、なんと案山子(かかし)です。ただ立っていることしか出来ない案山子ですが、常に世の中を見渡している事から、なんでも知っている神様として信仰され、古事記にもこんな逸話が残っています。 大国主命の国作りをたくさんの神々が手伝いますが、少彦名命の名前だけは誰も知らなかったのです。しかしこの久延毘古命だけは、その神様が少彦名命であることを知っていて、大国主命にお教えになられました。古事記に「足はあるかねど天下の事を、尽に知れる神と記されている神様」と記されている知恵の神様です。
社殿前の展望台は、三輪の大鳥居、大和三山、二上山などが一望できる、ビューポイントでもあります。
「大和の古墳」チャンネルより引用