こうぜ古墳群(桜井市浅古)

 鳥見山南麓から派生する尾根の先端に築かれた古墳で全長11m(西石室)と9.7m(東石室)の2基の石室がが隣接して築かれています。2006年の桜井市教育委員会の調査では前方後円墳の可能性が高いと判断されました。 

 西石室は後円部と考えられる墳丘西側に位置し南側に開口する両袖式の石室で比較的大型の石材が使われています。石室内には多量の流入土が入り込んでおり、本来の玄室高は3m強、あると思われます。

 一方、東石室は前方部と考えられる墳丘の東部分に位置し、南側に開口する両袖式の石室です。

使用されている石材は西石室に比べやや小さいですが構築方法には類似性があり築造時期も6世紀後半~末と考えられています。尚、遺物等は確認されていません。(石室内は測量調査のみ行われています)

こうぜ古墳群への行き方 【(公財)桜井市文化財協会2010『桜井の横穴式石室と訪ねて』より引用