珠城山古墳群(桜井市 巻野内)

穴師(あなし)集落の小さな尾根上に位置する3基の前方後円墳で国史跡に指定されています。築造時期はいずれも古墳時代後期(6世紀)で2号墳→1号墳→3号墳の順に築かれたと思われます。このように3基の前方後円墳が縦に並んで築造されているのは珍しい事例です。現在3号墳は前方部の一部を除き土取りにより消滅していますが1号墳の横穴式石室及び1・2号墳の墳丘は自由に見学が出来ます。発掘調査は1955年から5回にわたり調査され馬具をはじめ豪華な副葬品が出土した事で知られています。
【1号墳】全長50m、前方部を東に向けています。後円部に南に開口する4.7mの横穴式石室があり組合せ式の凝灰岩製石棺があり石棺内から人骨や挂甲、刀子、ガラス製小玉、石室内から環頭太刀、武器類、工具類、金銅製勾玉、銀製空玉、琥珀製棗玉、鞍金具等の馬具類等多種多様の副葬品が出土しています。築造時期は6世紀中~後半と考えられます。

【2号墳】全長85mと群中一番大きく前方部を西に向けています。後円部墳頂などが調査されましたが内部主体は不明です。前方部の前面にはかって小石室が存在していましたが消滅しています。

【3号墳】前方部の一部を残しほぼ消滅しましたが全長50mで前方部を東に向けた古墳で、前方部と後円部に1基づつ横穴式石室あり前方部の石室から耳環、太刀片、土器類が出土しています。後円部の石室は全長9.7mで組合せ式石棺がありました。金銅製双鳳文透彫杏葉等全国的にも例の少ない豪華な副葬品が出土しています。遺物から3号墳は6世紀後半に築造されたと思われます。

出土した副葬品の一部

この古墳の墳頂からみる眺望は素晴らしく、箸墓古墳や大和三山、景行天皇陵等がよく見え、位置関係もよくわかります。「山の辺の道」沿いにありこの地域では数少ない石室内を見学できる古墳でもあり、是非足を運んでいただきたいと思います。