58.こもりくのはつせの山・・・

揮毫者 犬養 孝 
万葉集研究家。『万葉の旅』など著書多数。筆をとつた万葉歌碑は百基を超える。

こもりくの 

はつせの山は 

色づきぬ 

しぐれの雨は 

降りにけらしも

   巻8-1593 大伴坂上郎女

    (さかのうえのいらつめ)

歌の意味
初瀬の山はすっかり色づいたことだ。しぐれの雨が降ったに違いない。

大伴坂上郎女
万葉歌人の代表歌人で佳作が多い。父は大伴安麻呂で。母は石川郎女(いしかわのいらつめ)。旅人は異母兄稲公の姉、家持の叔母、姑である。

歌碑の場所 58番
桜井市大福三十八柱(みそやはしら)神社境内の東側の大木の陰に西面して建つ。