56.鳴神の音のみ聞きし・・・

揮毫者 千 宗室
茶道の家元。裏千家の一つ、代々宗室を称し筆者は十五代鵬雲斎。千利休を祖とする。

鳴神の

音のみ聞きし

巻向の

桧原の山を

今日見つるかも

   万葉集巻7-1092 柿本人麻呂

歌の意味
人々の噂だけ聞いていた巻向の桧原の山を、やっとのおもいで今日この目にした。

柿本人麻呂
飛鳥時代の代表的な歌人。後世、山部赤人とともに歌聖と呼ばれる。人麻呂は巻向山麓の里に愛する妻が住んでいたために、この付近の自然を歌った作品が多い。

歌碑の場所 56番
井寺池東側の農道を北へ上ったところ柿畑の中に南面して建つ。