42.あし原のしけしき・・・

揮毫者 北岡 寿逸(じゅいつ)
大正・昭和期の経済学者。戦後、増田栄、高山光男らと自由文教人連盟を結成。奈良県生まれ。

あし原の

しけしき小(を)屋に

すがたたみ

いやさや敷きて

わが二人寝し

  「古事記」神武天皇条 

     舎人皇子(とねりのみこ)

歌の意味
葦のいっぱい生えた原の粗末な小屋で、菅(すげ)で編んだ敷物をすがすがしく幾枚も敷いて、私たち二人は寝たことだったね。

神武天皇
この歌は、神武天皇が皇后・伊須気余理比売(いすけよりひめ)と。狭井川のほとりの比売の家で新婚の一夜を過したことを後日、正式に宮中に迎え入れたときに回想して歌にしたもの。大和の畝傍の白橿原の宮で天下を治められた。 

歌碑の場所 42番
山の辺の道の月山記念館から北へ10m石畳と石造のベンチがある小広場の向かいの山裾に三輪山を背に西面して建つ。