38.梯立の倉橋山を嶮しみと・・

揮毫者 湯川秀樹
理論物理学者。日本人として初めてノーベル賞を受けた。ラッセルーアインシユタイン声明に応じて科学者京都会議を主宰し、核兵器全廃を訴える。

梯立の 倉橋山を 

嶮(さが)しみと

岩かきかねて 

吾が手とらすも

 

梯立の 倉橋山は

嶮(さが)しけど

妹とのぼれば 

嶮(さが)しくもあらず         

  古事記  速総別王(はやぶさやけ) 

歌の意味
倉橋山は嶮しくて、(女島王は)岩にすがりついて登ることがかなわず、私の手を取って踏み越えてくることよ。倉橋山は嶮しいけれど、愛する妻と二人で登れば、何の嶮しいことがあるものか。 

速総別王
古事紀・応神天皇の皇子で仁徳天皇の異母弟

歌碑の場所 38番
多武峯街道の旧道で針道に通ずる小路のたもとに不動滝が有りその右手に建つ