37.山川に鴛鴦二ついて

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野中川原史満(のなかのかわらのふびとみつ)
日本書記・孝徳紀大化五年三月条。皇太子中大兄皇子が媛の死を聞き悲しむこと極まりなかったので野中川原史満が進んで歌を奉って皇太子の心を慰めようとした歌。二首

山川(やまがわ)に

鴛鴦(おし)二(ふた)ついて

偶(たぐ)ひよく

偶(たぐ)へる妹(いも)を

誰(たれ)か率(い)にけむ.              

  日本書紀 其一 野中川原史満

本毎(もとごと)に

花は咲けども

 何とかも

愛(うつく)し妹(いも)が

また咲き出(いで)来(こ)ぬ

       其二 野中川原史満

歌の意味
山川におしどりが雌雄離れることなく、二つ並んでいるように、私と夫婦仲睦まじくしていた媛を、心なくも誰がいったい引き連れ去つたのでしようか。 
(日本書紀 其一 野中川原史満)

 

 歌の意味
一本一草みな一株ごとに花が咲いているのに、どうしていとしい妹が再び咲いて出てこない(姿をあらわせてくれない)のでしょうか。
(其二 野中川原史満)

 

歌碑の場所 37番 
山田寺跡の小さな門をくぐった右手に建つ。