揮毫者 今 東光小説家。昭和五十六年「お吟さま」で直木賞を受賞。参議院議員や平泉中尊寺貫主もつとめる。
紫は灰(ほの)さすものぞ
海石榴市(つばいち)の
八十(やそ)のちまたに
逢へる子や誰
万葉集卷12-3101 作者不詳
歌の意味つば市の辻で逢った貴女は、何というお名前ですか。(紫)紫草、山野に自生する宿根草。夏に五弁漏斗状の白青色の小花をつける。根は紫の色素を含み、古代から染色に用いられている。(ほのさすものぞ)万葉の原文は「灰指物曾」となっている。紫の色を出すために灰のアクを用いた。
歌碑の場所 16番海石榴市観音に通ずる道の三差路に建つ。