大神(おおみわ)神社では毎年2月5日、市特産の三輪素麺の相場を占う「ト定祭」が営まれます。三輪そうめんは崇神天皇7年、当神社の御祭神の子孫の大田 田根古(おおたたねこ)が当神社に仕え、奈良時代にその子孫の狭井久佐(さいくさ)の次男、穀主(たわぬし)は農事に従事しいろんな穀物の豊穣に努め、中でも当時飢饉や疫病に苦しむ人のために地域の生業として発展させようと素麺作りを始めたのがはじめとされています。
卜定祭はご祭神に地元特産の三輪素麺の卸値を占う祭典で生産者や販売業者の参列のもと、神職が三ツ鳥居前で卜定の儀式を行い、新しい年の卸値が決められます。かつて三輪の町には市場があり、穀物の相場を占っていたと言われますが、卜定祭もその伝統を引き継ぐものと言われており、地元の素麺組合では基準になる三輪素麺を卜定による卸値で取引することとなります。
祭典終了後、拝殿前では地元、三輪素麺音頭保存会のご婦人方により素麺作りの所作を表したユニークな「三輪素麺掛け頭」などの踊りが奉納されます。