揮毫者 徳川宗敬昭和期の華族(伯爵)。貴族院最後の副議長をつとめた。
古の 人の植えけむ 杉が枝に
霞たなびく 春は来ぬらし
万葉集 巻10-1814 柿本人麻呂
歌の意味昔の人が植えたという杉の枝に霞がたなびいていることだ。春はやって来たに違いない。
万葉の人々が、「磯城島の大和の国」を始めた人たちのことを思い描いて作ったのが、この歌であろう。
柿本人麻呂飛鳥時代の代表的な歌人。後世、山部赤人とともに歌聖と呼ばれる。人麻呂は巻向山麓の里に愛する妻が住んでいたために、この付近の自然を歌った作品が多い。
歌碑の場所 12番桧原神社拝殿南、山の辺の道の脇、山茶花の低木に隠れるように碑は西面している。